電気主任技術者の仕事とは?

では、実際に電気主任技術者が現場でどんな仕事をしているのかと言えば、私は維持管理の仕事をしていますので、維持管理だけに的を絞って説明させていただきたいと思います。(工事会社や電力会社の事はすいません想像上でしか、解かりません・・・。)
一言で言えば、ビルの中で、電気を安全に使えるようにするのが仕事です。。。えっ・・・。簡単すぎですか?
それでは、もっと詳しく知りたい方(居てるのだろうか・・・??)の為に、とある日の私の仕事ぶりを、赤裸々に公開したいと思います。

朝9時、ぎりぎり滑り込みセーフでいつものごとく出勤。コーヒーを飲みながら、本日の仕事内容の打ち合わせ。我々電気班の本日のメインイベントは、月一回の発電機点検及び、たくさんあるので、毎日少しづつ行なっている、照明器具の整備。ちなみに機械班の方は、エアコンのフィルター整備と、給排機器(モーターです)の点検です。打ち合わせが終わると、みんな各々持っている仕事に取り掛かる所ですが、雑談している人・・・。新聞を読んでいる人・・・。私は次年度の設備点検及び更新計画書の作成です。

10時になると、2名を監視室に残し、みんな現場仕事に向かいます。我々、電気班はまず、受変電設備の目視点検。現場にて、電流値・電圧値・電力メーターのチェック等々、行ないながら、異常個所がないかどうか巡視して行きます。約30分ほどの変電設備の巡視点検を異常なしで終え、監視室に戻ると、2ヶ所から蛍光灯の球替え依頼があったので、すぐさま現場へ・・・。

球替えが終わり、監視室で休憩?、いえいえ書類作成をしていると、掃除係りの方から、トイレの水が止まらないので見て欲しいとの依頼です。本来なら、機械班の仕事になるのですが、みなさん現場で仕事をしているらしく、監視室に居てないので、機械班の24時間勤務者と私で、見に行く事となりました。

現場へ到着するまでに、あらかじめ何処が悪いのか想像をしながら現場に到着。トイレの水が、ジャージャーと流れっぱなしになっています。とりあえずバルブを止め、ピストンバルブという部品を取り出し、見てみると穴がゴミで詰まっています。そやつを整備し、元のように取り付け、テスト!!見事に修理完了です。

そして、再び監視室で休憩?、いえいえ書類作成です。12時からは、本当の休憩時間に入るのですが、監視室を空にする訳には行かないので、我々は時間差休憩を取っています。11時半〜13時半の間で、交代しながら休憩タイムです。

全員の休憩が終わると、我々電気班は、本日のメインイベントの一つでもある発電機の点検です。まずは、全体の目視チェックで、油漏れ・水漏れ等の確認から、オイルの点検・冷却水の点検等々、入念に見ていきます。そして異常がなければ、無負荷運転。実際に発電機を空回しで10分間、運転させます。そして運転中の状態チェック。回転数や出力電圧値、温度等々の確認をします。10分間の空運転が終われば、発電機を止めた状態で、再度の点検。本日も異常なしです。

発電機の点検が終わると、一度、監視室に戻り、何かトラブルや修理などの依頼がないかの確認です。何もなかったので、すぐに今度は、照明器具の整備です。蛍光灯とカバーを、取り外し雑巾できれいに拭いていきます。そして取り付け。この雑用のような作業をもくもくと一台づつ行います。一時間半ほどで、本日のノルマ達成。監視室に戻り、しばしの休憩タイムです。

休憩後は、これといった現場仕事がないので、普段なら館内の巡視点検となるのですが、就業時間いっぱいまで、私は書類作成に没頭させてもらいました。
工事や故障や事故がなければ、毎日がこんな感じです。少しは、イメージできましたでしょうか?

あっ・・・。こんな楽な仕事なんて思われた方の為に、少し弁解しておきます・・・。建物の維持管理を業務としている電気主任技術者は、電気を安全に使う為に日々色々な点検や保安管理を行なっています。また、エネルギーを効率よく使う事も仕事の一つです。表だった仕事ではありませんが、建物の電気を支える縁の下の力持ち的な仕事なのです。

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