契約電力と電気料金制度について:電気主任技術者-電験3種の試験と実務

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契約電力について

契約電力とは、契約上使用できる最大電力[KW]のことを言います。つまり、一度に使用することができる電力を、電力会社と前もって取り決めて使用する電力を契約することです。契約電力は50KW以上で使用する業務用電力の需要家に適用され、設備容量によって扱いが数種類に別れています。

50KW≦契約電力<140KWW の需要家

契約電力は原則として契約設備容量の値となります。契約設備電力とは、契約負荷設備と契約受電設備を計算していずれか小さい方の値です。契約負荷設備は、施設内にある全負荷設備に負荷ごとに定められた乗率をかけた容量の総数で、契約受電設備は受電設備の総容量のことをいいます。

140KW≦契約電力<500KW の需要家

契約電力は最大需要電力の値となります。最大需要電力契約では、その月を含む過去1年分の最大電力のうち、一番大きな値が契約電力となります。最大需要電力を測定するには、30分単位で計量される電力量の最大値メーター(デマンドメーター)を取り付けて測定します。

500KW≦契約電力 の需要家

電力会社と協議の上で契約電力を決めます。算出の基準は、負荷設備や受電設備の容量や同一業種の負荷率などを基準として決定します。この契約でも、デマンドメーターを取り付けます。万が一、契約電力を超えて使用すると超過違約金を支払わなければいけません。

電気料金制度について

電気料金は基本料金と使用電力量からなる従量制料金の合計からなります。基本料金は契約電力×単価となり、契約種別や電力会社により単価は異なりますが、1KW当たり概ね1600円~1800円ぐらいです。従量制料金は1kwh当たり○○円と課金され、契約種別や電力会社、使用した時間帯や季節等によって、単価が大きく変わってきます。安ければ1kwh当たり7円程、高ければ1kwh当たり16円程になっています。単価については各電力会社のHPに詳しく載っていますので調べて下さい。
尚、基本料金には、割引制度があり、力率85%を上回ると、上回った1%につき基本料金を1%割引してくれます。逆に力率が85%を下回った場合は割増となります。尚、進み力率の場合は100%と計算されます。

    

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