電気主任技術者-電験3種の試験と実務 >> 保護継電器とは?
保護継電器
保護継電器を設置する目的は、電力系統や電気機器に、万が一、事故が発生したときにこれをすばやく検出して、事故が大きくならないように故障区間だけを選択しゃ断することが、第一の目的です。保護するべき対象となる事故及び使用する継電器は数多くあります。
■過電流継電器(OCR)
高圧の電路に整定値以上の電流が流れると動作する継電器です。変流器としゃ断器とを組み合わせて、高圧電路や機器の過負荷、短絡保護に用いられます。
■地絡継電器(GR)
高圧の電路や機器で地絡事故が発生した時に動作する継電器です。零相変流器で検出した地絡電流が、継電器の整定値以上流れると、しゃ断器とを動作させ、地絡事故回路を切り離します。尚、方向性を持ったものを、地絡方向継電器(DGR)といい、保護対象以外の地絡事故を検出しないようなしくみになっています。(もらい事故の防止)
■不足電圧継電器(UVR)
停電や電源電圧の低下により整定電圧以下になると、動作してしゃ断器を動作させます。
■過電圧継電器(OVR)
発電機などの故障による系統電圧の上昇を検出し、負荷側の系統や機器を保護する継電器です。又、過電圧によるコンデンサ保護の為にも、良く用いられます。
■地絡過電圧継電器(OVGR)
接地形計器用変圧器(GPT)の3次巻線をオープンデルタ結線にして、零相電圧を検出する継電器です。単体で使用されることはなく、DGRと組み合わせて使用されます。
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